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瞳は特訓台と呼ばれる十字の木の棒に固定されていた。 初めて見る教師がそこに立っていた。 特別教室の担任教師だ。 瞳は恐怖に怯えて震えていた。 特別教室行きは年に数人。その恐ろしさは噂には聞いているが、 ここで何が行われるかは瞳もよく知らない。 |
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長谷川瞳君。特別教室にようこそ。 分かっていると思うが、君は週末テストで 3回目の最下位という不名誉な記録を達成した。そうだな。 は、はい。 蚊の泣くような声で瞳は答えた。 そこで、今日は君に特別補講を実施する。授業をしっかり 身体に刻み込んでやるからそのつもりで。いいな。 瞳は、もう泣き出しそうだった。しかし、教師は続けて言った。 |
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では、まず通常の最下位の反省から受けてもらう。 反省!そうだった。また、あの苦しみに耐えなくてはいけないのね。 瞳は思わず言った。 い、い、いや。 しかし、教師は瞳を教室の別の端の方に連れて行った。 |
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ぎぎぎぎっ。 縄の軋む音がして、瞳は両手を天井から吊るされた。 あ、ああ、いや。 縄が締まって手首に痛みが走った。 しかし、そんなことで許されるエリート女子学院ではないことは、 瞳もいやと言うほど思い知らされていた。 |
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いつもの最下位の反省だが、特別教室歓迎の場合はこいつだ。 特別教室の担任教師は鞭をひゅうひゅううならせて言った。 この一本鞭は普通の鞭と違って相当痛いから覚悟しろ。 では、一本鞭100本! 歯を食いしばれよ!いくぞ! |
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びしーっ! ぎゃあううう! 服の上からにも関わらず、瞳は激痛のあまり息が止まりそうだった。 焼け火箸が押し付けられたような激痛だった。 瞳も何度か体罰は受けていたが、こんなに痛い鞭は初めてだった。 いやあああああ!やめて! |
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びしーっ!ぎゃあう! びしーっ!ぎゃあああ! びしーっ!ぎゃううん! 教師はいきなり10回の一本鞭を瞳の身体に与えた。 瞳は激痛にのた打ち回って苦しむ。 あう!あう!あう!いたあい! 鞭が止まっても、瞳は苦しみつづけた。 |
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はぁ。はぁ。はぁ。 痛い!痛いです!先生。 お願いします。もう許してください。 教師は瞳の言葉を無視して言った。 あと、90だ。エリート女子学院の生徒として恥ずかしくないよう、がんばるんだぞ。 次は20回連続! |
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びしーっ!ぎゃあ! びしーっ!いやああ! びしーっ!ぎゃあああ! 1回鞭で打たれる度に、焼け付くような激しい痛みが瞳の身体を襲う。 そのたび叫び声を上げて悶え苦しむが、すぐにまた次の鞭が瞳に激痛を与える。 |
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びしーっ!ぎゃあうう! びしーっ!ぎゃう! びしーっ!ぎゃああっ! すさまじい痛さに涙が溢れ、次の鞭で思わず身体がのけ反ると涙はすべて飛び去ってしまう。 服の下の瞳の身体には幾筋もの紅い鞭の痕が刻まれる。 |
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びしーっ!ぎゃあ! びしーっ!ぎゃううう! びしーっ!ぎゃあああっ! よし、30。 そう言って教師は手を止めた。 くうううう。あううう。 瞳はいつまでも身体をよじって苦痛に喘いだ。 |
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痛い!ああああ、いたいの。 うううう・・・先生・・・もうやめて・・・・ 瞳はうめいた。 教師は鞭をひゅうひゅう振りながら言った。 さ、どんどん行くぞ。 |
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びしーっ!ふぎゃあ! びしーっ!あううっ! びしーっ!ぎゃああっ! 少し間が空いた後の鞭は、瞳の身体に一層激しい苦痛を与えた。 泣き叫ぶ瞳。 再び一本鞭の嵐が瞳の身体を襲う。 |
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びしーっ!ぎゃああっ! びしーっ!ぎゃあっ! びしーっ!ぎゃあああっ! 鞭が打ち込まれるたびに瞳は狂った様に跳ね上がり、苦痛に顔を歪める。 その後、ふっと意識が遠ざかるような空虚な表情が浮かぶ。 しかし、また次の鞭の激痛が表情を歪める。 |
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びしーっ!ぎゃああっ! びしーっ!ぎゃうん! びしーっ!ぎゃあっ! さあ、これで60だぞ。 ああ・・・・いたい・・・・ せんせい・・・・もう・・・・・・ |
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瞳の足はぶるぶる小刻みに震えていた。 あああ・・・もう・・・だめ・・・・ 瞳はすでに身体に力が入らなかった。 まだ、特別教室の授業は始まっていないと言うのに。 よし、休憩はもういいな。 では残り40一気に行こう。 |
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いやあ! びしーっ!ぎゃあああっ! びしーっ!ぎゃああうっ! びしーっ!ぎゃああああっ! 再び絶叫が始まる。 恐ろしい激痛の一撃一撃に、瞳は身体を跳ね上がらせる。 しかし、瞳の若い身体にも、あまりに一本鞭の痛みは激しすぎた。 |
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びしーっ!ぎゃあああっ! びしーっ!あ! びしーっ!あう・・・・・・・・・ ついに瞳は苦痛に耐え切れず失神した。 しかし、教師は鞭を止めない。 失神した瞳の身体が、延々と一本鞭に切り刻まれる。 |
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瞳は失神したまま20回以上一本鞭で打たれつづけた。 びしーっ!あ。 びしーっ!あう。 びしーっ!ぎゃああああ! そして瞳は、そのあまりの激痛に意識を取り戻した。 |
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びしーっ!ぎゃあっ! びしーっ!ぎゃう! びしーっ!ぎゃあああああっ! よし、100と。 100の一本鞭が瞳の身体に100本の赤い線を刻んだ。 くうううううう。あううううう。 瞳は身体をくねらせていつまでも続く苦痛に身悶えていた。 |
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うっ。うっ。うっ。うっ。 思わず涙がどっと溢れてきた。 でも、瞳は思った。 この罰に耐えなきゃいけないんだわ。 私がバカだからいけないの。 そう、私のせい・・・・ |
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