機密捜査官J File-7 三姉妹を救出せよ
第6章 ≪有希≫鞭打ち




亜希と真希がすさまじい鞭の激痛に必死で耐えている頃、有希が学校から出てくるところを別の男2人が待ち伏せしていた。
何も知らない有希が友人と別れた直後だった。
有希は薬を嗅がされて、車に押し込められた。
有希が2人に拉致されてここまで連れてこられるのに、20分とかからなかった。
2人は有希を亜希や真希が拷問されている部屋とは別の部屋に、両手を高く縛り付けた。




有希は両手に痛みを感じて目を覚ました。

ああああ・・・・・ここは?・・・・
私・・・縛られてる・・・・・・
なんで?・・・・

視界に2人の男たちが入ってきた。




気がついたかな。急に連れてこられて困惑しているだろうが、おれたちの質問に答えてくれればすぐにうちに帰してやる。
いいな。

朦朧としている有希に、男たちは姉たちと同じ質問をした。

では質問だ。親父から何か渡されただろう。どこにある?




有希は2人の姉たちにも劣らず、頭の回転は速かった。
有希は瞬時に事態を理解した。

昨日お父さんから渡された手紙・・・あれが狙いなのね・・・
警察へ行け、って言ってたってことは、こいつらにとって都合の悪いことが書いてあったんだわ。
よかった、学校の部室の秘密の引き出しに入れておいて。
あそこなら見つからない。。。




びしっ!あうっ!

痛い!・・・あああ・・痛い・・・・・・

おい!聞いているのか!質問に答えろ!
でないとこの鞭で痛い目にあってもらうぞ。

末っ子で甘えん坊の有希は、鞭、と聞いて青くなった。
しかし、ここで何かを話すと事態が悪くなることだけは確実だった。




私・・・・何のことだか・・・わからない・・・・・・

精一杯がんばって口を開いたが、声は震えていた。

ふーん。そうか。
言っておくが、俺たちはお前が吐くまで痛めつけろ言われている。
それでもいいのか?




吐くまで痛めつけると聞いて、有希はさっきよりもさらに顔が青くなった。

いや・・・です・・・・・・・

有希は小さな声で言った。

では、どこにあるか言うか?

聞かれて有希は泣きそうになった。が、言ってはいけない、そう自分に言い聞かせた。
有希は小さく首を振った。




びしっ!あっ!
びしっ!いやああっ!
びしっ!痛いっ!

いきなり鞭がうなりをたてて、有希の身体に飛んできた。
大きな鞭の音が響いたかと思うと、焼け付くような痛みが有希の身体に走った。
有希は思わず叫び声を上げた。




びしっ!いやあっ!
びしっ!あううっ!
びしっ!くああっ!

痛い・・なんて痛いの・・・

有希は生まれて初めて受ける鞭の痛みに衝撃さえ感じた。
セーターの上からなのにこんなに痛いなんて。
しかし、そんなことを考える余裕もなく、鞭は次々と有希の身体に打ち込まれた。




びしっ!うああっ!
びしっ!いたいっ!
びしっ!あああっ!

胸、わき腹、お腹。鞭は有希の身体のあちこちを責め続けた。
薄いセーターで少しは和らいではいるものの、女の子を苦しめるには十分の痛さだった。
有希の目から涙が溢れ出した。




びしっ!はああっ!
びしっ!くああっ!
びしっ!ああうっ!

次々と休む間もなく、鞭が有希の身体に飛んでくる。
痛さから逃れようともがく有希。しかし、両手は皮のベルトでしっかりと壁に固定されていて身動きできなかった。
有希は苦しみのあまりのた打ち回った。




びしっ!あがっ!
びしっ!ううあっ!
びしっ!はあうっ!

いきなり30ほど鞭を打って、男はようやく手を止めた。

はあ・・はあ・・はあ・・はあ・・はあ・・

有希は苦しみに喘ぎながら、大きく息をしていた。




どうだ、痛いだろう。

い、痛い・・・

有希は素直に答えた。

もうやめて欲しいだろう。

もう・・・やめて・・・ほしい・・・・・

では、親父から何をもらった?




あああ・・・・なにも・・・・・・・・・
何ももらってない・・・・・・・・・
だから・・・・もう・・・・許して・・・・・・・

ふん。俺の言ったことを聞いてないようだな。
吐くまで痛めつけるって言っただろう。

あああ・・・いや・・・本当です・・・知らないの・・・
もう・・・ゆるして・・・・ください・・・・・・




そうか。なら、苦しめ!

びしっ!あっ!
びしっ!ああうっ!
びしっ!くあああっ!

有希の願いに対する答えは、恐ろしい勢いで振り下ろされる鞭だった。
また、激痛が有希を襲う。
すさまじい痛みに有希は再び泣き叫んだ。




びしっ!ぐあっ!
びしっ!あうっくっ!
びしっ!いやあうっ!

どんに泣いても叫んでも、鞭打ちの手が緩むことはなかった。
男たちはこんなか弱い女の子に対しても、渾身の力で鞭を振り下ろしていた。
有希の身体は、服を着ているというのに、あまりの激しい鞭打ちに真っ赤に染まっていった。




びしっ!もうっ!
びしっ!やああっ!
びしっ!ああうっ!

もう鞭は50を超えただろうか。
細い有希の身体に、情け容赦なく鞭が打ち込まれる。
有希は、ひたすら苦痛に耐えていた。鞭で打たれてその痛みに絶叫する、それだけだった。




びしっ!はあっ!
びしっ!やあっ!
びしっ!ああっ!

すさまじい鞭の音と有希の叫び声が、交互に部屋中に響き渡った。

もういや。やめて。たすけて。

有希の頭の中は、この苦痛から逃れたい、ただ逃れたい。それだけだった。
鞭打ちは続く。




びしっ!あっ!
びしっ!ああっ!
びしっ!うっ!

鞭で打たれ続けて、あまりの苦しみに有希はだんだん意識が混濁してきた。
ただ、何も話してはいけない、という意識だけはしっかりしていた。

ああ・・・脚が・・・痙攣してきた・・・
もう・・・立ってられない・・・




びしっ!あううっ!
びしっ!うあっ!
びしっ!あああっ!

100以上の連続鞭をその身体で受け止めて、気が遠ざかりそうになったとき、有希への鞭打ちの手がやっと止まった。


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