機密捜査官J File-3 少女奴隷市場
第5章 競売




拍手はしばらくの間、鳴り止まなかった。
休憩の間に少女は意識を取り戻した。

では、これから競売に入りますが、 その前に、目隠しを取らせていただきます。

少女はぐったりとしたまま、されるままに任せていた。




男が少女の目隠しを取った。
少女の眼に眩しいライトの光が飛び込んできた。 周りは暗くて何も見えない。

おー。
かわいい。
これは美人だ。

客たちの勝手な、しかしとても嬉しそうな歓声が上がった。




皆様。お近くまでおいでいただいても結構です。
さあ、どうぞ。

客たちはぞろぞろと少女の周りに近づいてきた。
客たちの刺すような視線に、少女は恥じらい、身をくねらす。

おーおー。恥ずかしがって、かわいいのう。
近くで見ると、肌が綺麗ですな。
おー。鞭の痕がくっきりついてますな。 白い肌に赤い鞭の痕。いいですな。




さあ、ではそろそろ競売に入らせていただきます。 皆様、席にお着きください。

では、1億円から始めます。さあ、どうぞ。

1億! 1億5千! 1億7千! 2億!

2億が出ました。まだありますか?

2億2千! 2億5千! えーい!3億じゃ!




3億!3億が出ました!
あと、ありませんか。
あと、ありませんね。

ないようです。3億円で落札と決定いたしました。
おめでとうございます。
では、落札された方。
ああ、先ほどご登場いただいたゾルゲ様ですね。
商品番号1番、私立カレン女子大学2年、早乙女友紀、 20歳はゾルゲ様に落札です。




客たちが拍手を始めた、その時だった。
部屋のライトが一斉に点灯した。

な、なんだ?

客たちは狼狽している。
そこに1人の少女が現れた。

お、おまえは・・・次の商品・・・
なんでおまえがここに・・・




やめなさい!

そこに立っていたのは、J3-理香だった。

誘拐・監禁・傷害の現行犯で全員逮捕します。

そう高らかに宣言して、理香は去っていった。
その瞬間、警官隊が一斉に部屋になだれ込んできた。


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