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ひゅっ! 風を切る音と共に、細い一本鞭が早紀の身体めがけて飛んできた。 鞭の先が早紀の身体で曲がり、スピードを上げて右のわき腹に突き刺さった。 びしーーーっ! ぎゃああああっ! さっきまでの鞭の何十倍もの激痛が早紀を襲った。 激しい鞭の音に重なるように、早紀はすさまじい叫び声を上げた。 いやああああ!いたい!やめて! 1回打たれただけで、早紀はのた打ち回った。 |
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こんどは子供だましじゃないだろう。 どこまで絶えられるかな? ううう。い、言うもんですか。 そうか。それはけっこう。 社長はあごで男に合図した。 |
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ぴしーっ! ぎゃううう! たった1撃が恐ろしい痛さだった。 早紀はまるで焼け火箸を当てられているような激痛を味わった。 早紀の意思を無視して、涙が溢れてくる。 あああ。痛い! |
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ぴしーっ!ぎゃあ! ぴしーっ!ぎゃあああ! ぴしーっ!ぎゃああああ! 一本鞭は容赦なく早紀の身体に襲いかかる。 早紀の素肌には何本もの鞭の跡が刻まれていく。 焼け付くような激痛が頭の先まで伝わり身体が硬直する。 そのたびに、早紀は身体を跳ね上がらせて絶叫した。 鞭は20ほど続いて、止んだ。 |
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あう。あううう。うううう。 鞭が止んでも、早紀は苦痛に身悶えつづけた。 いつまでもいつまでも、痛さが遠のかない。 脚ががくがく痙攣している。 どうだ?もうそろそろ吐く気になっただろう? 言わないって、言ったでしょ。 おお、がんばるなぁ。 |
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ぴしーっ!ぎゃああああ! ぴしーっ!ぎゃああああああ! ぴしーっ!ぎゃああああうううう! 再び鞭が嵐のように早紀の柔らかな身体に打ち込まれた。 胸、脇、腰。 細い一本鞭が早紀の身体を責め続ける。 早紀はひたすら一本鞭の恐ろしい痛みに耐えた。 しかし、鞭はいつまでも早紀に苦しみを与えつづけた。 |
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ぴしーっ!ぎゃあああううう! 早紀は激痛に絶叫するだけだった。 歯を食いしばる。 しかし、次の鞭が振り下ろされると、早紀の口から絶叫が漏れる。 ぴしーっ!ぎゃああああああ! 意識が次第に朦朧としてくる。 |
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ぴしーっ!ぎゃああ!痛い! 激しい痛みと痛みの間で、早紀は危うく叫びそうになった。 お願いします。もう許してください。と。 しかし、早紀は鞭に打たれながらじっと激痛に耐えた。 鞭は今度は50も続いて、止まった。 |
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もう、いい加減に吐いたらどうだ? 社長は言った。 早紀は黙って首を振った。 おい、貸せ。 社長は男から一本鞭を取り上げた。 |
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ぴしーっ!ぎゃああああ! ぴしーっ!ぎゃあああああ! ぴしーっ!ぎゃあああああああう! 社長は早紀が叫び声を上げるのも許さないほど続けて、鞭を振り下ろした。 激痛の嵐が再び早紀を襲った。 早紀の身体は、もう限界だった。 社長が20回ほど鞭を打ちつけた頃。 |
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ぴしーっ! ぎゃああああっ! あっ・・・あ・・・・う・・・ 早紀の意思はかろうじて激痛に耐えつづけたが、身体の方は あまりの激痛にもう耐えることはできなかった。 一際大きな叫び声と共に、早紀は意識を失った。 |
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